第6回 紙のはなし
2025年05月07日
印刷つれづれ
- #印刷
紙の誕生と日本への伝播
「パピルス」は紀元前3000年代から紀元1000年まで古代エジプト文明において書写材料として利用され、10世紀に紙が普及するまで使われていたとか。
「羊皮紙」は羊、山羊、子牛などの皮を使ったもの。ヨーロッパでは紀元前2世紀頃に発明されて書写材料として普及しました。
現在の紙の製造法と根幹では変わらない「紙」は、中国で紀元前2世紀頃、蔡倫という人が発明したと考えられています。
紙は奈良時代に日本に伝わる
日本に紙の製造法が伝わったのは、奈良時代の610年、高句麗の僧、曇徴(どんちょう)によるといわれています。
曇徴さんとは、コトバンクによると「7世紀の高句麗(こうくり)の僧。推古天皇18(610)年渡来。五経に通じ、彩色(絵画)、紙墨の製法、水力を利用した臼の製法を伝えたという。生没年未詳」とのこと。
日本で紙の需要が高まった一番の理由は、写経をして仏教を広めるためだとされています。
それまでは、記録するものは動物の骨だったり、木の板だったりしていたわけですから、紙を作れるようになったのは画期的だったのでしょうね。「世界の大発明」の1つに「紙」を入れてもいいように思います。
弊社は印刷会社。紙が欠かせません。