池袋ものがたり:大河ドラマに鳥山石燕!
2025年05月21日
池袋ものがたり
- #池袋
「べらぼう紀行」で紹介
5月11日に放映された大河ドラマ「べらぼう」第18回で、片岡鶴太郎さんが絵師、鳥山石燕(とりやませきえん)を演じられていましたね。その回の終わりの「べらぼう紀行」で、鬼子母神表参道が映った瞬間、「石燕だ!」と声をあげてしまいました。
というのも、鳥山石燕が描いた絵馬が雑司ヶ谷鬼子母神に残っているからです。それは「板絵着色大森彦七図」(都指定有形文化財)。鳥山石燕26歳頃(元文3[1738]年に奉納)の作品です。「大森彦七図」は軍記物語「太平記」の一場面。南北朝時代の武士、大森彦七が、美女に化けて近付いてきた鬼を投げ飛ばそうとしている場面です。
「妖怪画」の祖
鳥山石燕は、「妖怪画」の祖と呼ばれ、「ゲゲゲの鬼太郎」の妖怪のモデルになっていると言われています。江戸幕府の御用絵師集団である「狩野派」に属していましたが、離脱し、妖怪画集「百鬼夜行」などを描きます。それが人気を博し、「浮世絵」に新風を巻き起こしたそうです。大河ドラマでは、浮世絵師の喜多川歌麿が幼い頃、石燕に絵の手ほどきを受けたことになっていましたね。
鳥山石燕の絵馬「板絵着色大森彦七図」をご覧になりたい方は、雑司ヶ谷鬼子母神に申し込みをすれば閲覧できるそうです。