池袋ものがたり:「昭和レトロビル」を発見しよう!(サンシャイン60エリア)
- #池袋
サンシャイン60エリア
1971年まで「巣鴨プリズン(東京拘置所)」があったエリアです。このエリアには明治28(1895)年警視庁監獄巣鴨支署が移転してきます。明治36年には巣鴨監獄と改め、大正11(1922)年に巣鴨刑務所となり、昭和12(1937)年には東京拘置所に転換されました。第二次世界大戦で日本が敗れ、連合国軍の占領下に置かれた際、東京拘置所は「スガモプリズン」と改称され、戦争犯罪容疑者が多数収容されています。1971(昭和46)年に東京拘置所が移転した後、跡地はサンシャインシティとして再開発されました。
昭和の初めの地図です。巣鴨刑務所の敷地は現在のサンシャインビル敷地の3倍だったそうです。
29.サンケエビル(竣工1974年)
飲食店やラブホテルが密集する地域の中でも大きな規模のビル。70年代ならではの階段のデザイン、壁面のタイルが特徴。
30.サンフラワービル(竣工1979年)
複雑なビルの形、2階のバルコニー、電球を並べた照明など、70年代の商業ビルの特徴が見えます。
31.サンシャイン60(竣工1978年)
地上高239.7メートルで完成当時はアジアで最も高いビルでした。丸の内の開発中心だった三菱地所の開発。このビルのおかげで池袋の街が発展しました。
建設中の写真は西武百貨店での「レトロ百貨店」に展示されていたものです。
ここまで6回にわたり、池袋の「昭和レトロビル」を見てきました。こんなにたくさんのレトロビルがあるなんてビックリです。池袋になんとなく漂う「場末感」はこれらの建物のデザイン、小さなビルが密集している点によるものかもしれません。どこまでもお洒落にはなれないのが「池袋らしさ」なのでしょうか。
戦前の、何もなかった町から、戦後のヤミ市、高度成長期のビル化を経て、これからどんどん変わっていくようです。
3月26日には東武鉄道株式会社が「池袋駅西口地区における都市計画について」を発表しました。→くわしくはこちら。
このシリーズで紹介した西口エリアの昭和レトロビルはまもなくなくなってしまうのですね。
また、池袋東口も、現在建設中の環5の1道路ができあがったら、駅前が歩行者専用のエリアとなるようです。
これからの変化も見ていきたいと思います。