池袋ものがたり:「昭和レトロビル」を発見しよう!(南池袋エリア)
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南池袋エリア
1950年代に建てられたビルが並ぶ池袋ならではのレトロなエリアです。
22.加藤ビル(竣工1968年)
コーナー部の角切りにタイルが貼ってあり、白い外壁との組み合わせに味があります。ビルの書体、押しドア、ドアハンドルなどレトロな風合いが懐かしさを誘います。
23.八大ビル(竣工1973年)
バルコニーの凹凸感、コーナーのタイル使いがアクセントに。
24.山口ビル(竣工1971年)
人気のカフェの入るビル。1、2階の窓枠がスチールでオレンジのタイルの色もお洒落。
25.タカセ南池ビル(竣工1970年)
70年代らしいガッシリしたコンクリート造の建物。
26.タカセ ハビテーション No.1
ビル1階の喫茶店は「昭和」を感じさせる空間。上階はマンション。
27.梵寿綱のビル(斐禮祈(ひらき):賢者の石/Vessel:輝く器)
「日本のガウディ」と呼ばれる梵寿綱氏の建築。南池袋には「斐禮祈(ひらき):賢者の石」と「Vessel:輝く器」の2棟があります。中に入ると、手のかたちをしたランプや人をかたどったベンチなど、すみずみに妖しい雰囲気が漂います。
28.タカセビル(竣工1977年)
池袋にはタカセのビルがたくさん。グリーン大通りに面して建つこちらのタカセビルは大型のオフィスビルです。エントランスにはシャンデリアがあります。隣はタカセビル別館(1983年築)。
南池袋エリアは、南池袋公園がリニューアルされてから、人通りが多くなったように思います。
小さな山があった南池袋公園
南池袋公園は、昭和20年の戦災で焼野原となった跡に、区画整理事業で生まれた公園です。昭和50年に地下鉄有楽町線の工事に伴い再整備され、いまも園内に残るケヤキやソメイヨシノが植えられたのはこの時になります。その後、豊島区の発展とともに公園の多目的な活用を促進するため、平成26年には公園の地下に変電所と駐輪場が整備され、庁舎移転の一年後、平成28年の春に公園全体がリニューアルオープンしました。(豊島区のパンフより)
南池袋公園から池袋東口グリーン大通りの周辺には戦前、「根津山」と呼ばれる小さな山がありました。昭和20年4月13日深夜から翌14日未明に東京城北部一帯を襲った空襲「城北大空襲」のとき、豊島区は死者778人、全焼家屋34,000戸、被災者161,661人(当時の区の人口の7割)もの甚大な被害を受けました。そのとき、根津山(現・南池袋公園)には大勢の犠牲者がトラックで運ばれ、仮埋葬されたといいます。
犠牲者を悼んで南池袋公園東側には「豊島区空襲犠牲者哀悼の碑」が建てられ、平和を祈る集い「4・13根津山小さな追悼会」が開催されています。