上毛印刷株式会社

第20回 楽しみながら仕事をする

第20回 楽しみながら仕事をする

2024年12月25日
編集のはなし
  • #編集

クリスマスイルミネーションの思い出
今日はクリスマスですね。あっという間の1年でした。かつて、ほぼほぼフリーランスだった時代は、忙しいながらも毎月、「来月は仕事が来るだろうか」という不安を抱えていたので、表参道などのクリスマスイルミネーションを見ると「今年も無事に乗り越えられた!」という安堵感が湧いていました。(年が明けて、初詣のときには再び「今年は乗り越えられるだろうか」と不安になって、「乗り越えさせてください」と神様にお願いするというルーティーン)

編集

さて、編集についての連載も最後です。「編集」で大事なのは、「ウエルカム」の精神かな?と思います。「食わずぎらい」はもってのほか。自分には縁のなかったことでも、関わっていくうちに得るものがあります。「難しい」と思えるものは「知らないことを知れるチャンス!」と思って食らいついていきます。(「まじ無理!」とうなりながらも…)

以前、しばらく理系の取材をしていたことがありました。「プリンターのしくみ」「デジタルカメラのしくみ」などのメカニカルなことや、「感熱紙のしくみ」という化学の分野など思いっきり「理系」で、そもそも「文系」の私には無理ではないかと当初はお断りしたのですが、「あなたが理解できれば、世の中の人の大半は理解できるから」という説得(?)で引き受けることとなり、物理、化学、生物etc.…勉強の日々がかなり続きました(振り返ると17年間の連載でした)。

基本は「人間」
でも、基本は「人間」なんだそうです。類似画像検索(ある画像から、その似ている画像を検索して抽出するしくみ。Googleの画像検索などが代表的)を取材したときです。取材相手の方にスカートの画像を2枚提示されて「この画像とこの画像が『似ている』と思うのはどうしてですか?」と尋ねられ、「えっと、ミニスカートだし、色が似ているし、デザインが似ているし…」と答えると、「そのように私たちが頭の中でチェックする項目をプログラムに置き換えて『似ている』という判断をするのですよ」とおっしゃいました。「人間が行う思考プロセス」って大事なんだそうです。

文章を書くときも「読み手」の気持ちを大事にしないと、ひとりよがりになったり、不愉快な思いをさせたりします。基本は「人間」――いつも心がけています。

気の緩みがミスを生む
また、「いつも初心者の気持ちで」というのは忘れないようにしています。慣れてくると、取材前の緊張感が薄れたりもしますが、いつも「ダメダメ、緊張感は必要」と言い聞かせています。でないと、忘れ物をしたり、質問が飛んでしまったり、「うっかりミス」を起こしてしまうのです。「慣れ」の気持ちは戒めないといけませんね。なので疲れていても「慣れ」ないようにして、いつも新人のような気持ちでいようと心がけています。

大事なのは、楽しむこと。新しい知識が増える、知らない世界を知れる、文章にはできない裏話を聞ける、ということに「お得感」を感じながら、編集に取り組んでいます。

長い間の連載にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。来年からは「印刷のはなし」を連載したいと思っています。よろしくお願いします。

皆様、どうぞよいお年をお迎えください!

クリスマスカード

 

二代目カープ女子

二代目カープ女子

長年編集に携わってきました。紙、Web、媒体は何であれ、コンテンツをどのように料理するか考えるのが好きです。 カープ大好きおばさん。球場で応援するのが、最大のストレス解消方法!

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