上毛印刷株式会社

第13回 著作権・肖像権・パブリシティ権を考慮する

第13回 著作権・肖像権・パブリシティ権を考慮する

2024年06月26日
編集のはなし
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「QRコード」は商標
たとえば「QRコード」って言葉、勝手には使えないってご存知ですか? 実は、「QRコード」は株式会社デンソーウェーブが開発した二次元バーコードで、登録商標であり、JIS、ISOで規格されています。 QRコードの作成や利用には契約やライセンスは必要ありませんが、「QRコード」の文言をホームページ等に表示する場合は、登録商標文の併記が必要です。登録商標であることを記載しないなら「二次元バーコード」という表記にしましょう。

詳細は株式会社デンソーウェーブホームページで→https://www.qrcode.com/faq.html

このように、私たちが普段何気なく使っている用語で登録商標となっているものはたくさんあります。一方で登録商標かと思いきや、普通名称となっているものもあります。「エスカレーター」や「ポケベル」です。

写真の権利は複雑
写真には、写っている人の肖像権、撮影した人の著作権があります。著作権は、著作者の死後70年まで守られ(撮影時期による)、遺族の方が権利を持っています。けれども、その期間を超えても、有名な人の場合は、「パブリシティ権」というものがあります。たとえば著名な人の写真を使うと商品に価値が付いて価格が高くできる場合など、その画像が顧客吸引力を持っている場合、その画像をむやみやたらに使われないようにする権利です。画像1枚1枚で権利が異なりますので、写真を掲載するときは、権利関係をよく調べましょう。

ちなみに国立国会図書館の「近代日本人の肖像」には、「近代日本の形成に影響のあった、政治家、官僚、軍人、実業家、学者、芸術家等1,000名以上の肖像写真」(「近代日本人の肖像」ホームページより)が掲載されています。こちらに掲載している肖像画像は、著作権保護期間が満了したものなので、画像の転載等にあたっては、出典の記載をすれば国立国会図書館への申込みは必要ありません。このサイトはとても便利です。

文章も引用したときは必ず、引用箇所を「」でくくり、引用元を記載しなければ「盗作」になってしまうので、注意しましょう。文章を自分で考えたとしても参考にした資料があれば、巻末に「参考資料」として掲載することが必要です。

著作権

動画を撮影するときも許可が必要
弊社では雑司が谷の名所ムービーを作っていますが、撮影のときは必ず許可をいただいています。絵コンテを見ていただく場合もあります。肖像権もありますから、通行している人の顔がわかるような撮影はできません(許可がいただければOK)。

→「動画で訪ねる雑司が谷の名所(https://jomo-p.co.jp/zoshigaya/)」ぜひ、ご覧ください。

ちなみに、動画を作ったとき、室内で撮影していて、バックに音楽が流れているのに気付かず、動画をアップしたら、その音楽が著作権に引っかかって垢BAN(アカウント停止)されたことがあります。海外の動画サイトだったので、アカウント復活のためにいろいろやっても英語の案内しか来なくて、そのアカウントは放棄するしかありませんでした(涙)。

無料で素材が提供されているサイトでも、「商用なら有料」「提供元のクレジットを入れないと有料」など条件がある場合がありますから、「利用規約」をきちんと確認しましょうね。

ものを生み出すときは、いろんなところに神経をゆき届かせないといけないのですね。

※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

二代目カープ女子

二代目カープ女子

長年編集に携わってきました。紙、Web、媒体は何であれ、コンテンツをどのように料理するか考えるのが好きです。 カープ大好きおばさん。球場で応援するのが、最大のストレス解消方法!

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