11月の酉の日に開催
雑司が谷の氏神様、大鳥神社では毎年11月の酉の日に「酉の市（とりのいち）」が開かれます。酉の市は、鷲（おおとり）神社や大鳥神社など鷲や鳥にちなむ寺社の年中行事で、主に関東地方を中心とする祭りです。「縁起熊手」が売られ、威勢よく手締めをする祭の賑わいは、年末の風物詩でもあります。

雑司が谷の大鳥神社は、日本武尊（やまとたけるのみこと）を祀り、武運長久、開運、商売繁盛の神として信仰されています。小さな神社なので、熊手のやぐらも小さいですが、地元では「商売繁盛」の熊手として人気があります。

神社の社務所で売られる熊手も人気です。購入すると抽選券がつき、当たると純金（純銀？）の小判がもらえるそうです。

東京には「関東三大酉の市」があります。鷲神社（東京都台東区）、花園神社（東京都新宿区）、大國魂神社（東京都府中市）です。私は花園神社の酉の市には行ったことがあるのですが、雑司が谷大鳥神社の何倍もの規模で圧倒されました。

日本武尊が亡くなった11月に開催
神道では、大酉祭の日に市が立ったことが、「酉の市」の起源とされています。大鳥神社（鷲神社）の祭神である日本武尊が亡くなった日とされる11月の酉の日に大酉祭が行われるのです。また、浅草・鷲神社の社伝では、日本武尊が鷲神社に戦勝のお礼参りをしたのが11月の酉の日であり、その際、社前の松に武具の熊手を立て掛けたことから、大酉祭を行い、熊手が縁起物とされました。

2025年の酉の市は、一の酉が11月12日（水）、二の酉が11月24日（月・休）です。11月24日、ふらりと雑司が谷にいらしてみてはいかがですか？