第4回「ホームページを置く場所を考えよう」
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どんな家を建てるのか?
第2回「ホームページってどうして見えるの?」で、「ホームページを公開するには、住所(ドメイン)と家(WEBサーバー)の契約が必要」とお話しましたが、今回は、「どんな家を建てるのか?」についてお話ししたいと思います。
住まいを決めるとき、「借りる」のか「買う」のか、はたまた「マンション」にするのか「一戸建て」にするのか、いろいろと考えますよね。それと同じように、WEBサーバーもまた「マンションタイプ」や「一戸建て」タイプがあって、どのようなホームページを作るのかによって選び方が変わってきます。(「サーバーを買う」という選択は、今の時代はほぼほぼなくなっていますが…。以前は自社でハードウェアを用意して、ネットを引いてして、WEBサーバーを社内に持っている会社さんもありました(遠い目)。)
■レンタルサーバー
サーバーのOSやWEBプラットフォームなどを共有して、データのみ個別のディレクトリを利用する方法です。シェアハウスみたいにお風呂や台所は共用で、それぞれの個室があるといったイメージです。何より、自分でOSやWEBプラットフォームを構築する必要がないので、少しWEBの知識があればホームページが解説できます。安価で手軽ですが、他の利用者のデータ転送量が多いときにアクセスしにくくなるのなどの影響を受けてしまいます。会社の名刺代わりにホームページを開設し、データ量も少ないようでしたら、レンタルサーバーでいいかもしれません。
■VPS(バーチャルプライベートサーバー)
1台のハードウェア上に、それぞれのOSやWEBプラットフォームを構築します。マンションみたいなものですね。自分でOSやWEBプラットフォームをインストールしないといけないのですが、専用サーバーを借りるよりはかなり安価です。構築するには専門知識が必要です。また、サーバーの性能を個別に変更することはできないというデメリットもありますが、そこまで特別なシステムでなければそんなに困ることはないと思います。
■専用サーバー
1台のハードウェアを丸ごと借りるものです。一軒家を建てるようなもので、自由度は高いですが、かなりの知識が必要なのと、高価なので、大きな企業さんでなければ利用しないと思います。
■クラウドサーバー
近年流行しているのは、クラウドサーバーです。仮想サーバーなので物理的なサーバーに依存しません。私のイメージは決められたオフィスを持たないノマドワーカーのようなイメージなのですが(間違っていたらすみません)。使った分だけお金を払うところが多いです。(基本料金があるところもあり)
どのタイプを選ぶかは、WEBで何をしたいかによります。名刺代わり程度や簡単なCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の搭載くらいでしたらレンタルサーバーでも十分ですが、CMSをカスタマイズしたかったり、データベースを構築したかったりすると、もっと高性能なサーバーにした方がいいと思います。サーバーによって今後のメンテナンスや運用費が変わってくるので、WEBを構築する人とよく相談して決めましょう。
定期的に見直そう
最近の話題で、WEBサーバーのOS「CentOS(セントオーエス)の開発が終了された」というのがありました。「CentOS Linux」の開発とサポートが2021年末に終了してしまったのです。たとえば、Windowsをお使いの方なら「Windowsのアップデートをしましょう」という案内が届くと思いますが、WEBサーバーのOSも、適宜バージョンアップしていかないとセキュリティ面で脆弱性が出たりします。「Windowsの開発とサポートが終わりました」と言われたようなものですね。
サポートが終わった場合は、OSを取っ替えるという作業をすることになりますが、それはそれなりのコストや時間が必要です。では、次に何を選ぶのか? 開発者にとっても、選択したOSが今後どうなっていくかはわからないので、情報を収集しながら先を見ていくということになります。なので、VPSやクラウドでWEBサーバーを立ち上げているところは、定期的にメンテナンスすることをお勧めします。