上毛印刷株式会社

第3回 まずは企画を立てよう

第3回 まずは企画を立てよう

2023年11月15日
編集のはなし
  • #編集

どんな「お店」を作る?
「企画」って考えると、「どうしたらいい?」って雲をつかむような気持ちになりますね。私は「どんなお店を作ろうか」と考えます。「企画の目的」を明確にして、まずはお店に入ってもらうことが大事。どんなお店なのかパッとわかる。何を売っているお店なのかわかる。興味を引かれて中に入ろうと思ってもらえる。たとえば、小さな文字がぎっしり詰まっていて、しかも漢字ばかり。見た感じ「難しそう」「読むのに時間がかかりそう」って思うと、まず中に入ってもらえません。それでもタイトルが魅力的ならば、文字が多くても「読んでみよう」と思っていただけるかもしれませんが…。図解や写真が適宜あれば、中に入りやすくなります。

お店

また、商品(記事)の配置の仕方も大事です。どのような順番にすれば手に取ってもらえるのか、歩く流れ(視線の遷移)も考えながら、記事や写真等を配置していき、目を引くPOPも適宜置きます。

流れ

「男はつらいよ」の思い出
私は庶務の仕事をしばらく経験した後、まず文化部に配属されたので、映画やドラマ、音楽関係の取材がたくさんありました。当時はまだメールはないので、ハガキや封書で映画やドラマの制作発表の案内が来ます。制作発表のときに宣伝部さんと挨拶をして、その後の電話のやりとりで取材の許可を得るのですが、映画「男はつらいよ」の当時の宣伝部さんは厳しくて(そのとき俳優さんの恋愛スキャンダルもあり)、なかなか企画が通らなかった思い出があります。半泣きでした。映画やドラマは「宣材写真」といういろんなシーンの写真と文章が送られてきて、それをそのまま載せることもありますが、「男はつらいよ」は紙面の半分を取って独自企画で紹介することになっていたので、企画書とにらめっこでした。

映画の魅力を伝えて、観に行こうと思ってくれる人を増やすことが目的ですから、文章だけで語るのはやめようと思い、「撮影現場イラストルポ」という企画を立てて、やっと宣伝部さんにも納得していただき、なんとか取材のOKをいただきました。しかし!大事な取材なのに何を血迷ったのか当日私は水色のひらひらのミニスカートを履いて(遊びに来たのか?と思うような格好…)、大船撮影所に行ってしまいました。でも、それが功を奏したようで(と、思っている)、取材はNGのはずの寅さん(渥美清さん)のほうから、「お姉ちゃん、どこの大学の学生さんかい?」と声を掛けてくれて、「いや、学生じゃなくて…」と言いつつ、話を聞かせてもらって、サインもいただくことができました。渥美清さんと話ができるのはまずないと言われていたのでビックリ!

イラストレーターを怒らせる
後は、撮影風景の写真を撮って、それをデザイン事務所に渡し、イラスト化してもらう予定だったのですが、依頼していたイラストレーターさんに「どうして私も現場に連れて行ってくれなかったの?」「写真を見ただけじゃ絵は描けない!」「見てきたような嘘を私に描かせるの?!」「私は自動販売機じゃないのよ!」とさんざん怒られて断られてしまい、別の優しいイラストレーターさんに描いてもらって事なきを得るといった事件もありました。事前にイラストレーターさんと記事の作り方について合意しておく必要があったのですね。ひとつひとつ失敗しながら身体で覚えていった時代でした(つくづく肉体派)。

山田組の撮影の厳しさ、楽しさを現場で感じて、「これを読者にどう伝えるのか?」と悩む時間は苦しくても楽しかったです。その後記事への感想が寄せられ好評だったとき、とってもうれしかった思い出があります。「この記事で映画を観ようと思ってくれる人が増えるといいなぁ」と思いました。

二代目カープ女子

二代目カープ女子

長年編集に携わってきました。紙、Web、媒体は何であれ、コンテンツをどのように料理するか考えるのが好きです。 カープ大好きおばさん。球場で応援するのが、最大のストレス解消方法!


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