第17回 メールアドレスを記載するとき
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便利だった「mailto」
ホームページがどんどん作られるようになった1990年代後半は、「お問い合わせはこちらから」という文字に「mailto」というタグを付けて、クリックすると自動的にメールソフトが立ち上がるようにするのが「普通」でした。
具体的には、
<a href=”mailto:info@xxxxxxx.co.jp?subject=お問い合わせ”>お問い合わせはこちらから</a>
というふうにHTMLを記述しておけば、「お問い合わせはこちらから」の文字をクリックすると、メールソフトの送信先には「info@xxxxxxx.co.jp」、件名には「お問い合わせ」と記載された状態でメールソフトが立ち上がるのです。
あまり使われなくなった「mailto」
ところが以下のような理由で「mailto」のタグは現在はあまり使われなくなりました。
1)ユーザ側のパソコンにメールソフトがインストールされていないときは、起動しない
2)OSやエンコーディングの違いによっては文字化けを起こすときがある
3)迷惑メールが大量に送りつけられてくる
このしくみを使って大量に迷惑メールが送りつけてられるのは、ロボットが巡回して「mailto」を発見すると自動的にメールを送りつけるからです。
こうした迷惑メールを防ぐために、たとえばメールアドレスを画像にして掲載するなどの「工夫」が行われるようになりました。
しかし、代表メールに「info@」を使うと、URLからドメインを判別して「info@xxxx.co.jp」というメールアドレスを作って迷惑メールを送ってくるということがあります。
メールアドレスは記載しない方向に
迷惑メールは一度送られてくると、連鎖してあちこちから送りつけられてきますね。ですから、基本的にはメールアドレスはホームページには記載しないようになっていっています。
その代わりに「お問い合わせ」の入力フォームを作り、そこから連絡を取っていただくようになりました。最近では電話番号も掲載しないところも多くなり、窓口はすべて「お問い合わせフォーム」というところが増えていますね。
けれども、「お問い合わせフォーム」からの受付体制をきちんと取れていないところは、いつまでたっても返事が来ないということもあります。おそらく部署移動などがあり、「お問い合わせフォーム」からのメール受信体制が引き継がれなかったのだろうなと思います。問い合わせた内容が自動的に自分のメールにも届くしくみが設定されていれば、送ったという「証拠」が残りますが、その設定がされていなければ、自分が問い合わせしたかどうかも不確実になるので、困ったものです。